連載1のテーマは「アプリケーション パフォーマンス管理とは」。 4回に分けてアプリケーション パフォーマンス管理(以下APM)についてご紹介いたします。顧客満足度の高いアプリケーション サービスを提供するには、企業は、アプリケーションのパフォーマンスを常にモニタリング〜可視化し、アプリケーションの可用性を高いレベルで維持、管理しなければなりません。競合他社に対する競争優位性確保のため、SLA(Service Level Agreement、つまり「サービス品質保証」)を導入しているのであれば尚更です。こうした背景からも、アプリケーションの性能を監視、分析し、常に管理できる状態を保っておくことのビジネス上の重要性は、ますます高まってきています。
前回はITサービス管理のデファクトスタンダードとして認知されつつあるITILについて説明した。1.4の今回はこのITILとAPMの関係についてご紹介する。
では、ITILとAPMの共通項がどこにあるのだろうか、それはサービスレベル管理(SLM)である。
昨今「顧客志向」という言葉をよく耳にするが、ITILはまさに顧客志向のITサービスを提供するための概念である。ITILの中心プロセスのひとつがSLMなのだが、その内容は、ITサービスの品質レベルに関して、個々の企業の事業に適合した目標を設定し、継続的改善を行うという長期的な取り組みとされている。そして、ITILにおけるSLMでは顧客との関係に重点を置き、SLMの実現によりSLAをサービスとして確立させ、より高い顧客満足度の獲得を、さらにはプロセス全体の改善を目的としている。
一方で、これまでの連載でもお伝えしてきた通り、APMにおいてSLMの実現は重要な要素であり、欠かすことのできないキーワードである。ネットワークやサーバー、データベース、クライアントPCのスペックなどの周辺環境までを視野に入れた全体最適化を図り、アプリケーションの日々の稼働状況をモニターし、常に最適なパフォーマンスを発揮できるようにするのがSLMであり、そのためにはAPMの実施が必須である。
つまり、ITILの考えにもとづいたITサービス管理を行うには、APMの実施は、非常に効果的なことなのである。そして、理想的なAPMを実現するコンピュウェアの「Vantageファミリー」の活用こそ、ITIL的ITサービス管理実現への近道である。
サービスレベル管理の部分以外でも、ITILと「Vantageファミリー」は通じる部分が多い。例を挙げると、プロアクティブな運用管理が可能であること、散在するITシステムを統合管理可能であることなどだ。「品質の高いITサービスの提供」を目的とするITIL的管理手法の確立には、「Vantageファミリー」は非常に有効なソリューションであるといえる。
たとえば、プロアクティブな運用管理という点では、「ApplicationVantage」のレスポンスタイムプレディクタという機能が有効だ。これは、本番稼働前のアプリケーションパフォーマンスの予測を行うことで、本番稼働時になって思うようなパフォーマンスが得られないというようなリスクを回避するものである。
また、ITシステムの統合管理という点では、クライアント、ネットワーク、サーバー、アプリケーションのそれぞれのパフォーマンスをひとつの画面から管理することができる「VantageView」を使用すれば容易に実現することが可能である。このツールは、個々のパフォーマンスを管理するだけではなく、障害発生時には、その発生個所を迅速に特定し、原因についてドリルダウンして分析することができる機能も備えており、管理負荷の低減とサービスレベルの向上の両面で大きく貢献するだろう。
このように、優れた機能を持つ「Vantageファミリー」を導入することで、ITILの手法を取り入れたITサービスの管理を実現することができる。そして、サービスレベルが向上することによって、問い合わせの減少、トラブル対応件数の減少、それにともなう運用負荷、人件費などの低減といったさまざまなメリットを得ることが可能となるだろう。そして、これらを実現するより具体的手法が、今回の連載のテーマであるAPMだ。APMの実践は、ITIL的ITサービス管理の実現という視点からも、非常に重要なテーマといえるだろう。
自社システムへのITILの適用をお考えの方は、まずは「Vantageファミリー」の導入を検討してみてはどうだろうか。「Vantageファミリー」によりAPMを実現することで、漠然としがちなITILを、より具体的に捉えることができるだろう。
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