Success Story

横河ディジタルコンピュータ株式会社
URL:http://www.ydc.co.jp/emb/
『DevPartner Studio』を駆使することで高品質なインサーキットエミュレータ用デバッガを迅速に開発
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- ITの課題
インサーキットエミュレータの品質とパフォーマンス向上
- ソリューション
インサーキットエミュレータの品質とパフォーマンス向上を『DevPartner Studio』で実現
インサーキットエミュレータ分野で国内シェアトップ
横河ディジタルコンピュータは設立以来、「The BEST Embedded Engineering Company」をスローガンに、マイクロコンピュータ組込み関連領域に特化した事業を展開しています。特にインサーキットエミュレータ(ICE)分野では、国内トップを走り続けています。
トップランナーであり続けるために同社は、パートナーと密接な連携を図りながら常に最新マイコン技術に対応した理想的な開発環境を提供し続けています。特に同社のオリジナルプロダクトであるadviceシリーズは、携帯電話、情報家電、自動車、産業機器など最先端の開発現場で、組込みマイコン応用開発に不可欠なツールとして使われており、業界No.1のシェアを誇ります。
例えば、携帯電話のマイコン制御のソフトウェアは、着信時のLED点灯や着メロの演奏、画像の表示、移動中でも通信が途切れないように複数の送信所と通信を確保することなど、複数の処理が並列に行われることで、携帯電話の機能を支えています。adviceシリーズはそうしたソフトウェア開発を支援する開発ツールです。advice事業部
IDE(Integrated Development Environment)開発部 部長 伊東大助氏は次のように語ります。
「弊社のICEビジネスは十数年前からという後発組でしたので、他社よりもいいものを早く納品しなければなりませんでした。今日依頼があって明日納品ということにも対応してきました。携帯電話にフォーカスしたのはここ2〜3年です。今では、第三世代携帯電話のプログラミング開発ツールの80%のシェアを占めるようになりました」
携帯電話の小型・軽量化、高機能化を支える開発ツール
携帯電話業界は新製品開発競争が熾烈で、3ヵ月ごとに新機能追加や高機能化したニューモデルが発売される状況です。特に最近はデジカメ並みのメガピクセルや、ムービーメール機能を備えた携帯電話などを短期間で開発するなど、ソフト開発現場は過酷な状況に置かれており、開発スピードと品質確保が大きな課題となっています。
「最近の携帯には、iアプリやムービーメールなどの音声・画像処理と通信処理を並列に処理するために、複数のマイコンが入っています。しかもそれら複数のマイコンが同期して動作する必要があり、ソフト開発面でもマイコン間での同期デバッグ、協調デバッグのソリューションを提供する必要があります」(伊東氏)
さらに最近は高度な画像処理を行うなどの特化処理用マイコンをコントローラマイコンと同一パッケージに搭載するマルチコア化が進んでいます。今後は小型化とマルチメディアの普及により、さらにその動きが活発になると予想しています。また携帯電話のOSも、μITRONに代表されるスレッド型OSに加え、より多くのアプリケーションを動作させるのに優れたLinux等のプロセス型OSも搭載されるようになってきています。
「開発エンジニア用のプログラム開発支援ツールを短納期で提供することが私たちの役割です。そこで、今までのμITRON対応に加えて、組込みLinuxやWindowsCE対応を視野に入れた、より高機能でかつ使いやすさを追求した、新しい開発ツールを製作することになりました」(伊東氏)
『DevPartner Studio』を導入して新製品開発をスタート
こうした動向から、新しいコンセプトのインサーキットエミュレータと専用デバッガの開発がスタート。プロジェクトはパートナーも含めた混成チームでした。この開発に携わったIDE開発部
木村健太郎氏は語ります。
「当時、私はIDE開発部でデバッガ周辺ツールやシミュレータの保守をしていました。4年前に新しいデバッガmicroVIEW-PLUSの開発がスタートし、私と先輩の5名で取り組みました」(木村氏)
さらに短期間での開発で品質を確保するためには、Visual Studioのデバッグ機能を補完しつつ、品質の向上を支援する手段が必要になります。以前、納品に間に合わせるため、開発後に即納品し、「後でバグとなって返ってきた」という苦い経験もあります。
「今度は初めから品質確保に手を打とうと思っていました。そこで4年前、社内調査で見つけた『DevPartner Studio』の導入を検討したのです。体験版を使ったのですが、他の製品よりずば抜けてよかった。特にバグの検出だけでなく、パフォーマンスの向上、テストカバレッジの網羅率をチェックできました。一つのツールでいろいろな機能がありましたので『DevPartner
Studio』を採用しました」(伊東氏)
新人をテスターとして品質向上を図るユニークな発想
しかし、短期間での開発を進めるためには、経験者だけが設計からテスト/検証まで行うには、納期的に難しいと伊東氏は考えていました。ましてや納期厳守というプレッシャーのなかで開発に追われているメンバーにとって、品質確保は大きな課題でした。また、新人が「ここは変ではないかと」と思っても、経験者の前では率直な意見が言いにくいという面もあります。
「そこでメンバーが自由に議論できる場が必要だと考えていました。新人だった木村君に『DevPartner Studio』を使ったテスターとして、先輩がコーディングしたソフトの検証をしてもらうことにしたのです」(伊東氏)
テスト/検証作業は経験豊富なエンジニアが行うのが一般的ですが、新人が先輩のコーディングしたソフトのバグを発見してつぶすという逆転の発想です。
「『DevPartner Studio』を使うとコーディングの見えない部分のバグが見えてきます。最初は先輩にバグを指摘しても、『時間がない』などとうるさがられましたが、『DevPartner
Studio』によるテストデータで納得してもらいました」(木村氏)
「木村君には『DevPartner Studio』を使って先輩たちのコードをチェックし、結果を徹底的に数値化せよと言ってありました。そして他のメンバーには、新人の木村君に指摘されないようなコーディングをするよう指示しました。開発者も品質は気にしていますから、『DevPartner
Studio』による具体的な数値での指摘を受けると改善してくれます。最初はぎくしゃくしていましたが、3ヵ月くらいで部内の一体感ができ、メンバー全員が今まで以上に品質向上に取り組むようになったと思います」(伊東氏)
『DevPartner Studio』効果はすぐに表れました。特にメモリリークのチェックに一番効果があったといいます。また、パフォーマンスはプログラムを結合してから問題になるケースが多いのですが、単体テスト時にボトルネックを取り除くことで、結合テスト時のパフォーマンスチューニングに割く時間をかなり削減することができました。
「以前はプリント文を入れてパフォーマンスを計測していましたが、『DevPartner Studio』であれば即座に測ることができます。数値として見せられるので説得力があるのです。また新人にバグを指摘されたくないという先輩の意地も働いて、最初から品質を意識した開発を行うようなったことも大きな効果です」(伊東氏)
『DevPartner Studio』を開発標準ツールとして採用
こうした『DevPartner Studio』による検証の成功を受けて、伊東氏は今後の新規プロジェクト開発にも『DevPartner Studio』による品質チェックを恒常化することにしています。また、その範囲もパートナーにまで広げてトータルな品質向上に取り組んでいます。
「先日、パートナーに集まってもらい、今後『DevPartner Studio』を標準テストツールにすると宣言しました。『DevPartner
Studio』でテストした基準値をクリアしたプロダクトでなければ検証をOKとしません。単体テスト時の各モジュールの値のみならず、結合テスト後の測定値が基準値をクリアしていることも検証の条件になります。これによって、検証時間が格段に速くなります。また、パートナー自身も『DevPartner
Studio』を使うことで品質レベルを数値化でき、ソフトウェアの品質向上につながります。それはパートナーの品質への取り組みの評価を上げることにもなるはずです」(伊東氏)
『DevPartner Studio』はパートナーも含めた製品開発の標準ツールになりました。そして『DevPartner Studio』は品質確保人である新人に順次バトンタッチされ、同社のプロダクトの品質をさらに向上させていきます。

プロフィール
- 会社概要
横河ディジタルコンピュータ株式会社
- 創立:1972年3月
- 設立:2001年6月
- 資本金:2億円
- 従業員:163名(2004年3月現在)
- 事業概要:マイコンソフトウェアの開発支援装置の開発・製造・販売、マイコンを利用した商品の開発・製造・販売並びにこれらにかかわる受託開発、ファームウェアの受託開発並びにファームウェアプロダクトの開発・販売、計測関連パッケージソフトの開発・販売
- URL:http://www.ydc.co.jp/emb/
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advice事業部
IDE開発部 部長
伊東大助 氏
「プログラムが高度化・複雑化しているため、バグはなかなか減りません。ますます『DevPartner Studio』が必須であり、その機能には満足しています」
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advice事業部
IDE開発部
木村健太郎 氏
「先輩のウィークポイントを見つけることで、機能を覚えることができました。今はもっぱらコーディングを行っており、チェックされる側になりました」
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